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【市長インタビュー】「市長戦略」に込めた想いとは


裾野市では、市役所の経営戦略として市長戦略を策定し、その実現に向けて取り組んでいます。市長戦略は、ビジョン・ミッション・綱領(行動指針)・重点施策から成り立ち、市の総合計画に更に上乗せする形で策定されています。

市長戦略の進捗状況は、これまで『広報すその』の最終ページに掲載してきました。このたび『広報すそのオンライン』では、紙面に書き切れなかったことも交えながら、「市長戦略最前線」として連載することになりました。初回は、市長戦略に込めた想いについての市長インタビューをお届けします。

市長戦略を定めた理由

インタビューに答える市長

ーー市長戦略を定めた理由を教えてください。

私は2022年1月に市長に就任しました。就任後、組織が一丸となって成果を出すために、市役所が進むべき方向を明確に示したかったというのが、いちばんの策定理由です。

ただ政策を羅列するのではなく、ビジョン(市役所が目指す裾野市の理想像)やミッション(ビジョン実現のための市役所の使命)から体系化しているのも、組織の向かう方向性を明確化するためです。

ビジョン 人と企業に選ばれるまち
ミッション 日本一市民目線の市役所
綱領(行動指針) 本質的な課題の特定/より良い解決策の探究/小さく始めて、継続的に改善/新しい挑戦の応援/コスト意識の徹底

裾野市市長戦略から抜粋

こうした経営戦略は、民間企業であればどこにでもあります。しかし、ビジョンやミッションまで定めている市役所は珍しいのではないかと思います。

市役所は、制度で決められた仕事を淡々とやっている、というイメージを持っている方も大勢いらっしゃると思います。しかし、これからの自治体間競争を戦っていくためには、職員ひとりひとりが、自分の仕事の目的やあるべき姿を考えなければなりません。そのための軸として、民間企業の経営戦略を参考にしながら策定しました。

大事にしていること

市長室の壁に掲げられた市長戦略

ーー市長戦略の中で、特に大事にしていることはありますか。

当たり前に聞こえるかもしれませんが、市民目線に立つ、ということです。

裾野市は、豊かな自然環境と、首都圏からの近さを活かして、工業をはじめとする企業立地で発展してきたまちです。その強みを一層活かしていくために、まず「人と企業に選ばれるまち」というビジョンを掲げました。

このビジョンを達成するためには、課題解決能力の高い市役所、つまりミッションとして掲げた「日本一市民目線の市役所」を目指す必要があります。それはつまり、全職員が市民に目を向けている、ということです。

市民の皆さんの方向を向いて、市民の皆さんのためになる事業にどんどんと挑戦して行くべきです。それらの新しい挑戦によって、市民の生活が充実していくように、市長戦略では重点施策の体系を組んでいます。

ーー市長任期もそろそろ折り返しを迎えます。市長戦略の実現の進捗はいかがでしょうか?

就任から2年間のうちに、基礎となる事にはほぼ着手できたと捉えています。職員の皆さんが、市長戦略をよく認識し、上手く仕事を回してくれました。

市長戦略の途中経過を『広報すその』で公表してきたことにも意義があったと思います。市長戦略は、選挙時に私が掲げた公約が下敷きになっていますから、今後もきちんと達成度などを公表していきたいです。

組織の在り方について

ーー市長戦略の達成に向けて、組織風土づくりを重視していることが分かりました。これまでどのような取り組みを行ってきましたか。

市長戦略の達成を念頭に置いて、組織改編や人事異動を行ってきました。例えば、企業誘致を専門とする渉外課や、公共施設再編に特化した公共施設経営課、DXを軸に業務改善を推進する業務改革課など、市長戦略の重点事項に合わせて役割を付与した課を新設しました。

おそらく組織改編は今後も継続的に行うと思います。中には、しょっちゅう組織が変わるので分かりづらいと思う人もいるかもしれませんが、時代の変化に合わせた組織改編をすることが経営の根幹だと思います。

また、職員の皆さんと毎朝しゃべるぐらい市役所の中を歩いていますし、職員の自己申告書(全職員が異動希望などを記載する文書)にも全て目を通しています。そうやって市役所組織の理解に努めています。

今後の取り組み

歴代市長の写真を前に想いを話す市長

ーー市長戦略への取り組みについて、今自分に点数を与えるならどれぐらいですか。

市長戦略の取り組みは道半ばですが、今の自分に点数を付けるなら50点はあると思います。残り50点は希望を込めた50点で、市長戦略の目標年次で100点に近付けていきたいです。

職員の皆さんは、私の市長戦略を信じて一緒になってワンチームで戦ってくれているので、しっかりとした業績を残せるように頑張りたいと思います。


この記事を書いた人

■眞田さおり(インタビュー)
情報発信課で広報を担当しています。裾野の魅力を心を込めて伝えます。裾野のファンを増やしたい!

■今野功一(写真)
情報発信課で広報を担当しています。裾野市の歴史を残す1枚を撮るために、シャッターを切りまくります。


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